在籍者の研究テーマ

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王一凡 (WANG,Yifan)

テーマ

慧琳撰一切経音義・希麟撰続一切経音義における異体字と字形

概要

仏典音義書(辞典)である慧琳撰『一切経音義』および希麟撰『続一切経音義』は、中原で成立した文献でありながら歴史的な事情により近代に至るまで中国の外でのみ伝承されてきた文献です。そのため本文が後世の標準化を経ることがなく、異体字が豊富で、唐代の写本に基づく用字のあり方を色濃く残していると考えられています。一方で、幅広い地域と時代を転々とする間で、覆刻のたびに当時の人々の漢字に対する解釈が入り込み、次第に形を変えて伝わる字もあります。

研究では、これらの伝本の画像を元に字形を網羅的に比較することで、字形に対する認識の差異と傾向を実証的に明らかにすることを目的とします。それにより、用字の規範性と慣習性の実態をとらえ、「文字の学問」の確立に寄与したいと考えています。

渡邊 晃一朗 (WATANABE, Koichiro)

テーマ

外部の資料の引用・参照について

概要

物理的な世界からある意味では独立している言語が構築する世界において、外部の資料の引用・参照は現実に存在するものを対象に行うという意味で、言語が構築する世界を、その外側から支える行為であると言えます。では、そのような支えはいつ必要とされているのか/されるべきなのか、そしてどのようになされているのか/なされるべきなのか、という問に対して、技術的には機械学習を探索的データ分析のためのツールとしても使いつつ研究を進めています。引用・参照という行為が具体的にどのようなものかはまだ明らかではないため、それを意識的に認識できるような形にすることで、引用・参照という行為を理解することの足掛かりにします。

森山 光良(MORIYAMA, Mitsuyoshi)

テーマ

日本の公共図書館の総合目録事業に関する考察

概要

日本の公共図書館の総合目録事業は、総合目録の理論との乖離が存在するのではないか、という問いを立て、研究を進めています。これまでの研究では、研究対象である日本の公共図書館の総合目録事業を、時間軸(ICTの普及前,ICTの普及後に区分)と、地理的範囲(全国レベル、都道府県域、広域に区分)の両視点から眺めることによって研究を行ってきました。つまり、日本の公共図書館という、絞り込んだ研究範囲の中での研究が中心でしたが、今後の研究では、研究対象の背景となる次の3つの視点を通した考察を展開していきます。第1に、国や自治体の政策という視点からの考察です。第2に、海外の関連情報の紹介への対応という視点からの考察です。第3に、変革圧力としての内外の革新技術、専門知識の採否という視点からの考察です。なお、3つの視点間の関係も扱っていきたいと考えています。

姚 依辰(YAO, Yichen)

テーマ

Investigating critical information for coherence in text

概要

For meaning of language to be mutually intelligible, it has to be the result of agreements of rules, conventions and norms in particular speech groups. Knowledge of such rules has important role in understanding meaning of text, but what is the role of text itself needs to be explored, especially when meaning can be implicitly entailed by the relations of multiple sentences. This will be asked in my study as an approach to empirically investigate what does language do in signifying “meaning”, and the structure of information that participates in reader’s production of meaning.

名倉 早都季(NAGURA, Satsuki )

テーマ

国語教育における言葉を使って考えること ―論理的な言語表現を構成する技術とは

何か―

概要

言葉を論理的に構成するということとは何か、またそれを、背景の異なる他者とコミュニケーションをとるための技術として、公教育の中でどのように伝えていくことができるのか、に関心があります。
2008年から文部科学省が提唱している「言語活動の充実」をうけ、教育学分野の中では近年、論理的に読み書きできることの必要性・重要性が叫ばれてきました。また、論理的に読んだり書いたりする力を身につけるための授業実践も多く報告されています。
しかし、そもそも、言葉を使って「論理的に書く」とは、一体どのような操作を行うことなのでしょうか。どれくらいの、どのようなカテゴリーの語を有し、節・文・段落の単位でどのような操作を行い、どのような言語表現が構成されれば、論理的に書くことができたとみなされるのでしょうか。論理的な文章の特徴や、論理的に書くために留意すべき視点を整理した研究知見はありますが、論理的に書くための操作(=プロセス)について、国語教育の中で実際に求められてきた事柄は、まだ十分に明らかにされていません。
そこで現在は、大学入試国語科の試験問題とその解答·解説を用い、解答の言語表現の観察と記述を通じて、高等学校卒業レベルで求められている「論理的に書く技術」を、具体的に明らかにするための研究を行っています。


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