在籍者の研究テーマ

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高橋 恵美子 (TAKAHASHI, Emiko)

テーマ

1950年代以降の学校司書の実践の歴史及び2014年学校図書館法改正(学校司書をはじめて明記した)に至る要因など

概要

学校司書は、1950年代から法律に記載されている司書教諭より多く存在し、学校図書館の運営を実質的に支えていた。にもかかわらず司書教諭に比べ、実際に学校司書の果たしてきた役割や実践の蓄積に関する研究は、あまり見受けられない。学校司書の果たしてきた役割及び実践の歴史を明らかにする。

近年、文部科学省の調査研究協力者会議が学校司書を扱うようになり、2014年の学校図書館法改正では学校司書が法律に明記されることになった。文部省・文部科学省の学校司書に関する認識の変化を明らかにし、法改正に至る要因を分析する。

蘇 懿禎 (SU, I Chen)

テーマ

台湾の小学校における読書教育について-1950年代から2010年代にかけて

概要

近年、社会全体の読書離れに伴い、出版や本に関する産業が不振になるにもかかわらず、児童書の売り上げだけが伸びっている。
このことは、こどもに対する様々な読書推進活動が盛んでいると考えられ、
これらの読書活動が確実に全員に届けているのが小学校の場である。
そして、小学校の読書教育は時代とともにどのように変化していくのに着目している。
小学校の読書教育へ影響を与える要素として、学習指導要領の改訂、国の読書推進政策や法律、
民間の読書活動の動き、児童書の出版事情と国際的な読書リテラシー試験などが挙げられている。
現在、各読書指導法または読書活動の実行と結果にとどまる研究が多く、長期的な視点があまりみられていない。
そこで、本研究では、日本の植民地時代が終わった1950年代から2010年代まで、
台湾の小学校における読書指導に関するの変化を明らかにし、その沿革をまとめる。

矢田 竣太郎 (YADA, Shuntaro)

テーマ

「前読書家」の読書を触発する図書推薦システムの開発

概要

近年の高度情報化に伴い、スマートフォンをはじめとする個人用情報端末の利用時間が増大し、電子書籍の普及とともに本が携帯端末の内部で消費されつつある。 このことは、 将来世代にとって本と無意識に接触する機会が従来世代とは全く異なるものとなりうることを意味し、社会的にも学術的にも広く認識されている読書の教育学的意義を鑑みれば、情報ひいては教育格差に潜在的影響を及ぼすことが懸念される。 そこで、情報化の展開に即したかたちで、オンラインにおいて読書を触発できる環境を実装すること、特にあまり本を読まない状態から読む状態への移行を促す環境を想定した図書推薦システムの研究が重要となるとの着想に至った。 このとき、内容や関心に基づく手法や協調フィルタリングといった、積極的なユーザを前提としてきた従来の図書推薦システムとは異なり、受動的で情報行動が非積極的なユーザを対象に含めなければならない。 ところが我々はそもそも、人はなぜ読書するようになるか、その「読書を触発する契機」をまだ知らないのである。

そこで本研究では、読書意欲はあっても本を読む習慣・本を積極的に求める習慣を持つに至っていない「前読書家」を対象とし、知人・友人による図書への言及が読書行動を誘発しうるとの予備的検討に基づき、SNSの中でも気軽な会話がなされるTwitterを利用することで、近しい人との(近接性)日常的な会話(日常性)の中で、さりげなく(非強迫性)、楽しそうに(誘引性)言及される図書の情報を「前読書家」に通知する図書推薦システムとしてSerendyを実装する

山田 翔平 (YAMADA, Shohei)

テーマ

百科事典の概念を構成する属性を手がかりとしたWikipediaの分析

概要

知識の記録、伝達は様々なメディアによって支えられてきました。 その中でも、印刷された図書は特権的なメディアであり続けてきたといえます。 近年新たに登場したコンピュータやインターネットという新たなメディアは図書の特権性を脅かす存在となっています。 しかし、図書の集合はこれまで知識の編成を担ってきたといえるが、コンピュータやインターネットといったメディアが属する電子の世界は同様の知識の編成を可能とするのでしょうか。 もちろん利便性、機能性の点で優れるコンピュータやインターネットは今後ますます発展、普及を遂げるでしょう。 しかし、その形態からして従来のメディアからかけ離れたものが、図書が長年かけて形成してきたような知識の編成を成し得ると言い切る前に少し慎重に検討する必要があります。 本質的に問うべき問題をこのように定めながら、修士課程ではその解決の第一歩として、現在一般に百科事典として受け入れられているWikipediaは、本当に百科事典であるといえるかについて、図書の形態の百科事典の概念を基準として分析を行いました。 結論としてWikipediaは利用に関する属性を除いては百科事典と属性を共にしているとはいえず、百科事典という概念の外延には位置していないといえます。

朱 心茹 (ZHU, Xinru)

テーマ

発達性ディスレクシアに特化した読みやすい和文書体の研究

概要

文字情報のかたち、とりわけ視覚的なデザインが私たちの暮らす世界において果たす役割に関心を持っています。

現在主に取り組んでいるテーマは、「発達性ディスレクシアに特化した読みやすい和文書体の研究」です。この研究は、文字のデザインである書体が持つ「読みやすさ」に関する機能に着目したものです。最終的な目的は、発達性ディスレクシアという学習困難を持つ読者にとって読みやすい書体を作成することと、書体をある一定の範囲内で自身にとって読みやすい形に改変することができるカスタマイズシステムを開発することです。

その結果として、発達性ディスレクシアを持つ読者を含む多くの人々にとっての読みの困難が軽減されることが期待されます。また、発達性ディスレクシアの視覚的な症状の類型化など、神経心理学の基礎的研究にも貢献することが想定されます。

唐 麟源 (TANG, Linyuan)

テーマ

言語運用の適切性を判定する手法の開発

概要

韓 尚珉 (HAN, Sangmin)

テーマ

非母語で書かれたオンライン・テキストの読みの理解を深める情報デザインについて

概要

情報がテキストとして共有される際には目的と伝達メディアの特性によって内容と形式が編成される。そして、内容と形式がどのように構成されて表現されているかは読み手の読みプロセスに影響を与える。
研究では、伝統的な印刷メディアとは違うオンライン・テキストを主な対象として、オンライン・テキストはいかなる要素と特徴を持つか、そして、オンライン・テキストの論理的構造および見える要素と読み手の読みの理解の間にはどのような相関関係があるかについてレビューと分析を行ってきた。現在着目している読み手が自分の母語ではない言語でオンライン・テキストを読む場合に対して、読みの理解を深める情報デザインの要素を探索していくために、これまでの分析に基づいた実証的な研究を計画している。

名倉 早都季 (NAGURA, Satsuki)

テーマ

説明とは何か−「何故」という理由を「説明」する構成要素とその編成について−

概要

言葉を論理的に構成するということとは何か、またそれを、背景の異なる他者とコミュニケーションをとるための技術として、公教育の中でどのように伝えていくことができるのか、に関心があります。
2008年から文部科学省が提唱している「言語活動の充実」をうけ、教育学分野の中では近年「説明力」の必要性が叫ばれてきました。また、「説明力」をつけるための授業実践も多く報告されています。しかし、そもそも説明とは一体何でしょうか。どんな構成要素を持ち、何から始め、何が果たされたら、説明とみなされるのでしょうか。説明力をつける授業実践、またその効果についての研究知見がある一方で、そうした議論を可能にするような、「説明とは何か」を問う研究は多くありません。
そこで現在は、一般に説明と認識されている、大学入試問題とその解答・解説を用い、構成要素とその編成の観察を通じて、そもそも「説明とは何か」を明らかにする研究を行っています。

渡邉 晃一朗 (WATANABE, Koichiro)

テーマ

外部の資料の引用・参照について

概要

物理的な世界からある意味では独立している言語が構築する世界において、外部の資料の引用・参照は現実に存在するものを対象に行うという意味で、言語が構築する世界を、その外側から支える行為であると言えます。では、そのような支えはいつ必要とされているのか/されるべきなのか、そしてどのようになされているのか/なされるべきなのか、という問に対して、技術的には機械学習を探索的データ分析のためのツールとしても使いつつ研究を進めています。引用・参照という行為が具体的にどのようなものかはまだ明らかではないため、それを意識的に認識できるような形にすることで、引用・参照という行為を理解することの足掛かりにします。


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