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新入生へのガイダンス:論文の書き方と注意点 [2017/02/28 16:49] wiki_users [レビュー論文の書き方について] |
新入生へのガイダンス:論文の書き方と注意点 [2017/04/06 13:32] (現在) wiki_users [投稿にあたって] |
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===== 基本的なこと ===== | ===== 基本的なこと ===== | ||
- | * 『[[http://www.p.u-tokyo.ac.jp/wp-content/uploads/2014/03/manual_dec2012.pdf|信頼される論文を書くために 改訂版]]』を読みましょう。 | + | * 『[[http://www.p.u-tokyo.ac.jp/wp-content/uploads/2014/03/manual_dec2012.pdf|信頼される論文を書くために 改訂版]]』を読みましょう。最新版は第3版(2017年度) |
* 紙媒体のものも研究室にあるはずなので、お近くのメンバーまで | * 紙媒体のものも研究室にあるはずなので、お近くのメンバーまで | ||
* 剽窃とかデータの捏造とか二重投稿とか、ダメ、絶対。 | * 剽窃とかデータの捏造とか二重投稿とか、ダメ、絶対。 | ||
* 個人意思と関係なく、倫理違反してしまう場合があるから、要注意 | * 個人意思と関係なく、倫理違反してしまう場合があるから、要注意 | ||
- | * ノートに取っていた先行研究の引用・参照が不明確だったり、バージョン管理が甘くて古いデータを使ってしまったりとか | + | * ノートに取っていた先行研究の引用・参照が不明確だったり、バージョン管理が甘くて古いデータを使ってしまったりとか |
+ | * 記憶が曖昧になって,引用したものを自分の考えと思い込んでしまうことがある | ||
+ | * クリーニング前のデータとクリーニング後のデータの区別を忘れてしまうとか | ||
* 論文誌に投稿するときは投稿規定を1つ1つチェックしましょう(古いものは避けましょう) | * 論文誌に投稿するときは投稿規定を1つ1つチェックしましょう(古いものは避けましょう) | ||
+ | * 慣例は学会によって違います。基本として,業績になるものの二重投稿はダメ。 | ||
+ | * 共著の場合,関係者全員の確認が必要 | ||
===== 投稿にあたって ===== | ===== 投稿にあたって ===== | ||
- | * 通常の論文誌が求める長さ: 英語だと6000~10000 words; 日本語だと20000字程度(図書館系は大体pdfファイル30ページ) | + | * 通常の論文誌が求める長さ: 英語だと6000~10000 words; 日本語だと20000~30000字程度(図書館系は大体pdfファイル30ページ) |
+ | * 内容が固まるまでの所要期間は人によって違う。自分で記録すること。 | ||
+ | * 査読期間は大体1ヶ月~1年。(評価カテゴリ:そのまま採択,要修正原則採択,要修正再査読,不採択) | ||
* 投稿規定を見て、研究を投稿しよう<code> | * 投稿規定を見て、研究を投稿しよう<code> | ||
1. 早いうちに準備を始めよう | 1. 早いうちに準備を始めよう | ||
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- Oxford Learner's Dictionary of Academic English. Oxford University Press, 2014. | - Oxford Learner's Dictionary of Academic English. Oxford University Press, 2014. | ||
- | おすすめは1, 2, 4番 | + | おすすめは1, 2, 4番。4の辞書はぜひ自前の一冊を買っておいてください。 |
==== 参考文献の書き方・引用の仕方について ==== | ==== 参考文献の書き方・引用の仕方について ==== | ||
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- Lawrence A. Machi and Brenda T. McEvoy, //The Literature Review: Six Steps to Success//. 2nd ed., California, Corwin, 2012. | - Lawrence A. Machi and Brenda T. McEvoy, //The Literature Review: Six Steps to Success//. 2nd ed., California, Corwin, 2012. | ||
- Harris Cooper, //Synthesizing Research: A Guide for Literature Reviews//. 3rd ed., California, Sage Publications, 1998. | - Harris Cooper, //Synthesizing Research: A Guide for Literature Reviews//. 3rd ed., California, Sage Publications, 1998. | ||
+ | - Jose L. Galvan, //Writing Literature Reviews: A Guide for Students of the Social and Behavioral Sciences//. 4th ed., California, Pyrczak Publishing, 2009. | ||
+ | - Chris Hart, //Doing a Literature review : Releasing the Social Science Research Imagination//, London, Sage, 1998. | ||
+ | - 大木秀一 『看護研究・看護実践の質を高める文献レビューのきほん』 医歯薬出版, 2013. | ||
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+ | レビューの仕方については看護学の分野でよく指南書が出版されているようです。基本的なところを押さえておくんであれば、1と3を読むことをお勧めします。 | ||
==== 質問紙調査等について ==== | ==== 質問紙調査等について ==== | ||
* オンラインでの調査法に関しての文献はある | * オンラインでの調査法に関しての文献はある | ||
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* 記述統計のためのグラフと探索統計のためのグラフが違う | * 記述統計のためのグラフと探索統計のためのグラフが違う | ||
* プログラミング言語(Rとか)で実現されているので,学ぶとよい | * プログラミング言語(Rとか)で実現されているので,学ぶとよい | ||
+ | * 質問紙調査に関する文献 | ||
+ | - 林知己夫 『調査の科学: 社会調査の考え方と方法』 講談社, 1984. | ||
+ | - 鈴木淳子 『質問紙デザインの技法』 ナカニシヤ出版, 2011. | ||
+ | - 辻新六, 有馬昌宏 『アンケート調査の方法 : 実践ノウハウとパソコン支援』 朝倉書店, 1978. | ||
+ | - 小塩真司, 西口利文(編) 『質問紙調査の手順』 ナカニシヤ出版, 2007. | ||
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+ | 1は、質問紙調査の方法についてではなく、その一歩手前の社会調査全般について押さえておくべきことが概略されています。広く社会調査に該当する調査を行うのであればすぐ読めるので読んでおくと良いと思います。 | ||
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+ | 2は、タイトルにあるように、質問紙をどのように構成するかということについて、質問紙の形式のレベルから、実際に質問紙に書かれる教示や選択肢の表現のレベルまで解説されています。 | ||
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+ | 3は、少し古い本ですが、調査の設計・実施と調査結果の分析について、それぞれ初歩より少し上のレベルの内容について細かく触れらられているので紹介対象としました。 | ||
+ | 4は、心理学における質問紙調査法の手順を解説したものです。心理学の領域での質問紙調査の方法を解説した図書の一例として挙げました。質問紙調査を設計する上では、有益なことも複数あるかと思います(例えば、信頼性や妥当性といった概念)。 | ||